淀川は、私たちの暮らしを支えてくれる一方、水害などの被害ももたらしてきました。 ここにあげているのは、明治以降に淀川であった洪水の年表です。 その中で、その当時の記録や被害の写真などがあるものについて、ここで紹介いたします。
※これらの写真を放映や出版など、商用利用する場合は許可が必要です。詳しくは淀川河川事務所 資料室にお問い合わせ下さい。それ以外の目的で利用する際は、「出典:国土交通省 淀川河川事務所」と記載してください。なお、写真を編集・加工、説明書きを付与して利用する場合は、上記出典とは別に、編集・加工、利用者側で説明書きを付与したことを記載してください。編集・加工等をした情報を、あたかも国(又は府省等)が作成したかのような態様で公表・利用しないでください
洪水の記録
明治18年明治大洪水
明治18年(1885年) 低気圧による淀川大洪水。枚方から下流の淀川南岸の堤防が次々に決壊し、府下の北・中河内郡、東成郡 及び大阪市街の約1万5,270町歩(約1万5,100ha)が最大13.3尺(約4m)浸水、 家屋流失1,631戸、同損壊1万5,491戸<淀川治水誌>の被害を出した。
流失後の天満橋の景 | 天満橋と京橋の景 | 網島の景 |
流失せる淀屋橋の南詰(左岸)から 北側(右岸)を望む |
森之宮近傍の景 | 安治川橋に諸橋流材流滞の景 |
明治45年・大正元年(1912年)
暴風雨で水位上昇。 六軒屋閘門敷15cm浸水
大正元年9月23日出水による毛馬洗堰の状況 | 大正元年9月23日出水による毛馬洗堰の状況 |
大正6年(1917年)大正大洪水
台風豪雨による淀川大洪水。 枚方水位5.58m、右岸大塚堤110間決潰、芥川、山科川、三栖堤防、網所、木津など決壊多数。 死傷者40人、被害戸数1万5,358戸、被災面積5,871ha。
大正6年の水害時の十三、 三國間の渡し場 |
牧野村の惨状 | 西成大橋(今の淀川大橋) |
高槻工兵隊四大隊兵舎の浸水 | 牧野村(今の枚方市)方面の洪水 | 新淀川右岸福村堤防切断 |
大正10年(1921年)
大阪府北河内郡枚方町 牧野村地先大正十年洪水状況 九月二十六日天ノ川鵲橋 |
大正十年洪水状況 淀川左岸 | 大正十年洪水状況 淀川左岸 |
大正十年洪水状況 右岸三ヶ牧村三島江ヨリ上流ヲ望ム |
大正十年洪水状況 右岸三島江ヨリ対岸ヲ望ム |
二百噸堀掘鑿機浸水傾斜状況 右岸沿洪水敷 |
昭和9年(1934年)室戸台風
瞬間最大風速60m以上という超大型台風が大阪を直撃。
天保山潮位4.5m。淀川河口部、伝法、護岸一部崩壊。
死者2,702名。全壊家屋3万8,771戸、流水家屋4,277戸の大風水害発生。
天保山潮位4.5m。淀川河口部、伝法、護岸一部崩壊。
死者2,702名。全壊家屋3万8,771戸、流水家屋4,277戸の大風水害発生。
新淀川左岸常吉町 地先ニ漂着セル鋤鏈船 |
神崎川派川左岸 外島町樋門附近堤防崩潰状況 |
神崎川左岸矢倉町 西洲町付近堤防決潰状況 |
神崎川派川中島橋上 ヨリ右岸佃町ノ被害ヲ望ム |
中島町墓地付近 ヨリ仝町ノ被害ヲ望ム |
中島町(市場付近)被害状況 |
昭和10年(1935年)鴨川大洪水
豪雨が2回あり、6月は水無瀬川、芥川等に大災害があり淀川も同様であった。8月は6月の災害に追い打ちを掛けた状態で災害を一層大きくした形となった。
死傷者160余名。全半壊、流出家屋約600戸、浸水家屋5万戸。
死傷者160余名。全半壊、流出家屋約600戸、浸水家屋5万戸。
左岸大日附近ヨリ本川下流ヲ望ム | 岩谷橋上流右岸ヨリ下流ヲ望ム | 岩谷橋ヨリ下流ヲ望ム |
東海道線山崎柳谷線道上ノ陸橋 | 枚方町東方ノ洪水状況 | 採石場入口ヨリ下流ヲ望ム |
昭和13年(1938年)
昭和24年(1949年)
鳥飼大橋ヨリ下流ヲ見ル 低水路ガ堤脚ニ接近シテ居る 下流部デハ洪水敷ガ荒廃シテイル |
枚方大橋 昭和24年7月30日10時30分 量水標386糎(最高563糎) |
鳥飼大橋出水状況 |
枚方大橋最高水位附近 | 淀大橋下流右岸高水敷荒廃状況 御牧災害復旧水制工施工箇所 |
右支芥川右岸維持標上200米附近 100米に亘り堤防法先が飽み 一部に釜段工施工状況 |
昭和25年(1950年)ジェーン台風
瞬間最大風速45m、高潮潮位OP+3.85mのジェーン台風が大阪を襲った。復興期で簡易な建物が多かったことと、戦前からの地盤沈下が進行していたこともあって、西大阪を中心に復興途上の大阪に大きな打撃を与えた。
死傷者1万8,794人。全半壊・流失4万6,405戸、床上・床下浸水6万7,924戸。
死傷者1万8,794人。全半壊・流失4万6,405戸、床上・床下浸水6万7,924戸。
福島町付近 | 大阪市街 | 伝法町家屋倒壊及び浸水 |
西島 | 右岸西島閘門 | 左岸伝法閘門 |
昭和28年(1953年)台風13号
西日本南方海上に停滞していた前線は台風の本土接近と総雨量250~300mmに達した。
宇治川左岸向島堤をはじめ小畑川、桧尾川、芥川等決壊。
大阪、京都で死者・行方不明者130名、床上・床下浸水2万3,334戸。
宇治川左岸向島堤をはじめ小畑川、桧尾川、芥川等決壊。
大阪、京都で死者・行方不明者130名、床上・床下浸水2万3,334戸。
枚方大橋を左岸側より望む | 大池樋門川表 | 枚方量水塔付近の表法崩れ |
枚方鍵屋裏付近堤防裏法面の電話柱 | 宇治川向島破堤箇所 現場作業④ | 桧尾川破堤箇所を下流側より望む |
昭和36年(1961年)第二室戸台風
この台風は9年の室戸台風に近いもので大阪湾における最高潮位はOP+4.12m、最大偏差2.45mに達した。
高汐継続時間は(高汐警報基準値3.20mを越えた時間)1時間40分で大阪市内の浸水面積は31平方kmであった。
室戸、ジェーン台風による高汐被害と今回を比較して見る時、人的・船舶被害が殆どなかった事は特筆される。これは、防汐施設の完成、予報の精度と各行政機関の迅速適切な措置によるものであった。
高汐継続時間は(高汐警報基準値3.20mを越えた時間)1時間40分で大阪市内の浸水面積は31平方kmであった。
室戸、ジェーン台風による高汐被害と今回を比較して見る時、人的・船舶被害が殆どなかった事は特筆される。これは、防汐施設の完成、予報の精度と各行政機関の迅速適切な措置によるものであった。
9月16日13時頃 第二阪神国道より伝法線間① |
9月16日13時頃 伝法線 |
9月16日13時40分頃 阪神伝法線 |
9月16日13時40分頃 第二阪神国道より下流部 |
9月16日12時頃 伝法線より上流部 |
9月16日13時40分頃 第二阪神国道より伝法線間 |
昭和57年台風10号
昭和57年8月1日から3日にかけて、台風10号および台風9号くずれの低気圧による降雨で大和川は、大出水となった。
大和川上流部では、大和川本川沿いおよび初瀬川、右支川佐保川左支川曽我川、左支川佐味田川、左支川葛下側流域などで多くの浸水被害が生じ、下流側では大和川左岸の支川西除川、今井戸川流域での被害が甚だしかった。
台風10号の大雨による木津川上流域の出水は、特に名張観測所では水位の最高が8.06mに達し計画高水位(7.77m)を越える大洪水となったため、木津川ダム群の3ダムともそれぞれ洪水調整を実施した。
大和川上流部では、大和川本川沿いおよび初瀬川、右支川佐保川左支川曽我川、左支川佐味田川、左支川葛下側流域などで多くの浸水被害が生じ、下流側では大和川左岸の支川西除川、今井戸川流域での被害が甚だしかった。
台風10号の大雨による木津川上流域の出水は、特に名張観測所では水位の最高が8.06mに達し計画高水位(7.77m)を越える大洪水となったため、木津川ダム群の3ダムともそれぞれ洪水調整を実施した。
桂川左岸溢水 | 淀川大堰付近 | 木津川左岸付近八幡地先 |
桂川左岸付近納所地先 | 寝屋川付近 | 桂川斜め写真 |
平成16年台風23号
10月13日にマリアナ諸島近海で発生した台風23号は20日、大型の強い精力で高知県土佐清水市付近に上陸した後高知県室戸市付近に再上陸した。その後、大阪府泉佐野市付近 に再上陸し、近畿地方、東海地方に進み21日に関東の東海上で温帯低気圧に達した。
淀川流域では19日より降り始め、豪雨となり21日まで降り続いた。
桂川上流域においては20日14時~18時にかけて時期雨量20mm亀岡雨量観測所では20日17時~18時の1時間に41mm、降り始めから2日間の雨量は250mmに達した。
桂川流域平均雨量207mm、宇治川流域平均雨量146mm、木津川流域平均雨量130mm、淀川流域平均雨量162mmを記録した。
淀川流域では19日より降り始め、豪雨となり21日まで降り続いた。
桂川上流域においては20日14時~18時にかけて時期雨量20mm亀岡雨量観測所では20日17時~18時の1時間に41mm、降り始めから2日間の雨量は250mmに達した。
桂川流域平均雨量207mm、宇治川流域平均雨量146mm、木津川流域平均雨量130mm、淀川流域平均雨量162mmを記録した。
桂川出張所付近 | 嵐山公園中之島地区 | 渡月橋 |
桂川渡月橋下流左岸 | 桂川渡月橋上流左岸 | 一ノ井堰左岸周辺 |
※これらの写真を放映や出版など、商用利用する場合は許可が必要です。詳しくは淀川河川事務所 資料室にお問い合わせ下さい。それ以外の目的で利用する際は、「出典:国土交通省 淀川河川事務所」と記載してください。なお、写真を編集・加工、説明書きを付与して利用する場合は、上記出典とは別に、編集・加工、利用者側で説明書きを付与したことを記載してください。編集・加工等をした情報を、あたかも国(又は府省等)が作成したかのような態様で公表・利用しないでください。