歴史や風土、文化を感じ、自然との交流を育む河川空間
大和川流域には法隆寺や平城宮跡などの世界遺産があり、下流部には百舌鳥古墳群など、数多くの歴史・文化遺産が位置しています。これらの歴史・文化資源の形成において舟運利用は欠かせず、大和川は古来から利用されてきました。現在では、下流部を中心に高水敷に公園緑地・広場が多く整備され、都市部の貴重な自然空間として多彩に利用されています。
大和川の利用状況
住吉大社や川辺八幡神社の神事などの祭り、マラソン、釣り、散策などの利用のほか、「水辺の楽校」による環境学習、総合学習など流域の歴史や風土、文化を感じ自然との交流を育む場所として利用されています。
大和川の空間利用形態
大和川の空間利用カ所
大和川水系に点在する歴史・文化資源
- 佐保川水辺の楽校
- 小学生の自然学習の場や「佐保川わいわい桜まつり」の会場として利用されている。
- 大和さくらい万葉まつり
- 遣隋使が帰国した際に上陸した海石榴市は大和川舟運の終点。日本最初の市(いち)として栄え現代版市を再現した祭りが行われている。
- 高田川畔の千本桜
- 大和高田市制が施行された1948年に高田川沿いに植樹されたもので現在では桜の名所。4月には祭りが開催される。
写真提供:
一般財団法人
奈良県ビジターズビューロー
- レクリエーション利用
- 広い河川敷では、沿川住民により散策、スポーツ等に親しまれている。
- 川辺八幡神社足洗い神事
- 大和川の付け替えで水没することになった御神体を遷座した名残で始まったといわれている。御輿が大和川に入り、その背後で花火があがる。
- 大和川水辺まつり
- 自然環境学習教育の推進拠点である浅香山地区で、地域、学校、行政等と協働して「水辺の楽校」の実験的取り組みを実施している。
- 住吉祭・神輿渡御祭
- 水環境の改善により、住吉大社の神輿神事が40余年ぶりに復活した(平成16年)。
- 環境学習
- 本川から源流まで、大和川の水環境について、水生生物調査や自然観察会、川の危険を学ぶ体験学習などに取り取り組んでいる。