生きものと人でにぎわう大和川〜大和川がつなぐ、山と海〜
近年の大和川は、流域住民・関係機関等の取り組みにより4年連続で環境基準レベルを下回るなど大幅に水質が改善し、 それに伴い天然アユの遡上・産卵が毎年確認され、目標像のひとつである「生きものにやさしい大和川」への兆しが見られてきました。
一方、生きものの生息環境としては瀬・淵、水際植生などの改善点が残されています。 また、水質は改善しつつあるものの川の中にはごみが多く見られ、「遊べる大和川」を目指す上では大きな課題となっています。
しかしながら、課題は多いながらも天然アユ遡上がきっかけとなり、柏原堰堤の新魚道の設置やアユ産卵場づくりの試行など、 大和川の自然再生、多様な生きものの保全を目指して地域や大学、行政がつながり、新たな「夢」が生まれ、「連携」の輪が広がりつつあります。
今回の「大和川水環境改善活動発表・研究・交流会」は、水環境の状態を知るものさしといえる「生きもの」をテーマに、 水環境改善に向けた取り組みや環境学習を通じた川づくり、地域づくりについて発表・意見交換を行うことで、 生きものと人でにぎわう大和川の創出について世代を超えて考え、語り合う場とするために開催しました。
水環境改善活動発表・研究・交流会2013
平成25年2月23日に、「生きものと人でにぎわう大和川〜大和川がつなぐ、山と海〜」というテーマで、大和川水環境改善活動発表・研究・交流会2013を開催しました。
当日のプログラム:13:00〜17:00
- 【第1部】 研究発表
- [基調講演] 大和川の魚たち −次世代につなぐ− 大阪教育大学名誉教授 長田 芳和 氏
[発表]
- ○大和川河口域に造成された浅場におけるアユ稚魚の出現状況
- (地独)大阪府立環境農林水産総合研究所主任研究員
大美 博昭 氏 - ○ひそかに大和川をのっとる魚たち
- 近畿大学農学部環境管理学科准教授 北川 忠生 氏
柏原堰堤で確認された天然アユ
(平成24年4月24日)
【第2部】 活動発表
- ○堺・水辺の楽校の取組み
- 大和川水辺の楽校協議会会長 亀井 哲夫 氏
- ○人・もの・街・自然・命をつなぐ飛鳥川−ホタル再生の取組み−
- 特定非営利活動法人ASUKA自然塾 松本 清二 氏
堺・水辺の楽校の活動
- 【ポスターセッション】
- 展示協力団体や当日の参加者との交流セッション
- 【第3部】 学生が語る!大和川の水環境
- テーマ:生きものと人でにぎわう大和川をつくるために
- 大和川周辺で水環境改善や生きものの保全、環境教育などについての研究・活動に取り組む大学生や大学院生たちに 日頃の研究・活動の様子や若い世代が考える大和川の未来について語っていただき、大和川の水環境のこれからについて、世代を超えた意見交換を行いました。
- 【コーディネーター】 大阪市立大学大学院工学研究科教授 矢持 進 氏
- >> 当日のようすはこちら (ファイル容量約1.18MB)
当日の参加者アンケート
主催
主催/国土交通省 近畿地方整備局 大和川河川事務所
共催:大和川水環境協議会(近畿地方整備局・大阪府・奈良県・流域市町村)
協力:大和川市民ネットワーク、大和川天然アユ研究会、大和川水辺の楽校協議会
後援:公益社団法人土木学会関西支部、公益社団法人日本水産学会近畿支部