河川事業紹介

国管理区間

紀南河川国道事務所が管理する国管理区間は、最下流域、熊野川の河口から5km、市田川の本川合流点より2km、相野谷川の本川合流点より5.7kmです。また、上流の奈良県には、紀の川ダム統合管理事務所が管理する猿谷ダムがあります。

治水対策

熊野川

高潮対策
河口部右岸において、高潮に備えて、堤防を嵩上げし、断面を拡大しました。
(平成14年完成)

堤防強化
洪水に備えて、熊野川右岸において堤防強化します。
熊野川右岸で万一決壊が起こると、新宮市の中心市街地に大きな浸水被害をもたらします。
●右岸・左岸 下流に向かって右側が右岸、左側が左岸。

相野谷川

鮒田水門改築
熊野川本川の洪水が相野谷川に流入するのを防ぐ鮒田水門を改築しました。
捷水路事業
圃場整備事業と連携し、河道を直線化しました。(平成7年完成)
水防災対策特定河川事業
●輪中堤、止水壁、宅地嵩上げ、道路嵩上げ等で浸水被害を防ぎます。
●鮒田、高岡、大里の3地区で輪中堤等の整備を終了しました。今後は宅地嵩上げを実施していきます。

市田川

市田川排水機場・市田川水門
(昭和61年完成・平成12年排水ポンプ増設

●熊野川に洪水や高潮が生じた時、市田川の防潮水門を閉め、
市田川の水位上昇を防ぎます。
●市内の雨水が市田川に流れ込み、市田川の水位が上昇してきたときに、
ポンプを稼働し、熊野川へ市田川の水を排水し、内水被害の発生を防ぎます。
●東南海地震による津波が発生した場合には、水門を閉め、
津波の侵入を防止します。

東南海・南海地震津波対策

  今後30年以内に50%程度の確立で発生すると言われている東南海・南海地震は、熊野灘沖のプレート境界周辺で発生する地震で、約90〜150年の周期で起こっています。
  東南海・南海地震が発生すると、熊野灘沿岸には津波の来襲が予想され、熊野川河口付近では、T.P+4.0〜5.0m程度の高さになると想定されており、御船島付近まで達する可能性があります。 このため、河口周辺の地盤高が低い地区では、津波による被害発生が懸念されています。

■東南海+南海+東海地震が同時に発生した場合に予想される津波の高さ


水門の改造・補強
  東南海・南海地震の発生後、約10分で熊野川河口に津波が到達すると推定されています。そのため水門の改造と補強を行います。
  ●津波到達時間内に水門を閉鎖できるようにゲート設備の改造と補強を行い、遠隔及び自動制御化を図ります。
  ●東南海・南海地震による水門施設の操作の健全性を確保するため、水門の耐震補強を行います。
  対象水門:市田川水門・鮒田水門

市田川浄化事業

水質の現状

  市田川のBODは、1990年以前には、環境基準を超えていましたが、90年代になると、環境基準を下回る水質となってきました。SSは環境基準を満たしています。

 
市田川浄化事業

  熊野川から取水した浄化用水を、導水管やポンプによって市田川や浮島川に流し、水質の改善を図っています。

 

浮島の森

  新宮市の沼に浮く「浮島の森」は、100種類を超える熱帯と寒帯の植物が混成しており、国の天然記念物に指定されています。
  浮島の森がある市田川流域では、昭和40年代から水質が悪化し、浮島の森の死滅が危惧されました。
  現在、市田川の浄化事業に併せて、熊野川から浮島の森への導水が行われています。


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