「近畿歴史まちづくりサミットin宇治市」を開催しました

令和5年12月2日(土)京都府宇治市において「近畿歴史まちづくりサミット in 宇治市」を開催しました。

 歴史まちづくりは、平成20年に公布・施行された、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(通称:歴史まちづくり法)」に基づき、歴史的風致(=地域の固有の歴史及び伝統を反映した人々の活動とその活動が行われる歴史上価値の高い建造物及びその周辺の市街地とが一体となって形成してきた良好な市街地の環境)の維持向上を図ることを目的として、主に市町村により実施されてきました。
 近畿歴史まちづくりサミットは、歴史まちづくり法に基づき、歴史的風致維持向上計画を作成し国の認定を受けた都市や、歴史まちづくりに熱心に取り組んでいる都市の関係者が一堂に会し、歴史文化資源の宝庫である近畿地方において歴史まちづくりの機運を高めるとともに、観光振興など歴史まちづくりに関する取組をより一層強化しようとするもので、今回で7回目の開催となり、地元宇治市をはじめ、各地から約160名の方々が来場されました。
  • サミット
    宇治市長の挨拶
  • サミット
    近畿地方整備局長の挨拶

〇サミット内容

 サミットのプログラムは、令和6年大河ドラマのモチーフでもある「源氏物語」をベースにした物語を、小学生~高校生が平安装束に身を包んで演じる「宇治っ子朗読劇団☆Genji」による源氏物語朗読劇で幕を開け、その生き生きとした演技に、会場内は大きな拍手に包まれました。その後、有識者による「基調講演」と3名の歴史的風致維持向上計画認定都市の代表による「パネルディスカッション」が行われました。
 基調講演では、宇治市歴史的風致維持向上協議会の委員で京都工芸繊維大学デザイン・建築学系教授である清水 重敦氏から、「みちと街区がつくり出す長浜・湯浅・宇治のまちの個性」と題して、長浜・湯浅・宇治の共通点である「街道(北国街道、熊野古道、大和街道)」から形成された各都市の街並みの特徴をお話いただいた上で、みちや街区、人々の営みなどを統合し、組織を越えた取組や連携を可能とするのが歴史まちづくりであるとお話しいただきました。
  • サミット
    「宇治っ子朗読劇団☆Genji」の源氏物語朗読劇
  • サミット
    清水 重敦 教授の講演
 パネルディスカッションでは、清水氏をコーディネーターに、松村 淳子 宇治市長、江畑 仁資 長浜市副市長、楠 義隆 湯浅町副町長をパネリストとして迎え、「みちの視点から見たまちの成り立ち」「まちの記憶を未来につなぐ—これからのまちづくり」をテーマに、意見交換が行われました。
 意見交換では、各パネリストから「みち」と各都市の歴史、文化、伝統がどのように繋がってきたかを説明いただいた上で、これらの歴史の積み重ねを今後のまちづくりにどう活かしていくかなどについて意見が交わされました。
 清水氏からは、「どの市町もソフト、ハード面で、伝統を守っていくだけではなく、新たなものを創出、進化させながら、にぎわいづくりに繋げる取組がなされている」と総括いただき、近畿全体で歴史まちづくりの機運を高める有意義な場となり、盛況のうちに幕を閉じました。
サミットパネルディスカッションの様子
サミットPRキャラ(ちはや姫)との記念撮影
 来年度の近畿歴史まちづくりサミットは、豊臣秀吉が初めて一国一城の主となった場所、滋賀県長浜市で開催予定です。 次回のサミット開催を楽しみにお待ちください。
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